物理環境を用いてデータ管理を行っていた企業の多くは、近年になりクラウドサービスでの管理に移行しているようです。この背景には、物理環境では実現し得なかった、クラウドサービスのいくつかのメリットが存在します。今回は、そうしたクラウドサービスのメリットや、クラウドセキュリティの重要性についてお話します。
バックアップが不要
物理環境のストレージでは、万が一の機器の破損に備え、データのバックアップが必要となります。しかし、膨大なデータを保持している企業ほど、バックアップの作業が手間となり、多くのコストや時間的リソースがかかっていました。
クラウドサービスを用いれば、企業はこのバックアップによる悩みから解放されます。通常、バックアップ作業は、サーバーの管理者側の業務となり、クラウドサービスの利用者が手間と時間をかけて行う必要はありません。
コスト面での恩恵
多くの企業がクラウドサービスの導入に乗り出している背景には、クラウドサービスの導入コストの低さがあります。導入コストはシステムの大きさの見合ったものとなりますので、利用目的にあった大きさのシステムを導入することで、イニシャルコストをカットできます。
また、多くのサービスは月単位の月額課金制となっていますので、短期間のプロジェクトにも向いています。目まぐるしく展開プロジェクトが変わるビジネスには最適といえるでしょう。
どこからでもデータにアクセス可能
クラウドサービスでデータを蓄積しているのは管理会社のサーバーであり、利用はネットワークでアクセスすることにより、その情報を閲覧します。そのため、権限さえ持っていれば社内にいなくても、情報にたどり着くことができます。
社員に業務用端末を支給し外部での作業を許可している企業にとって、このようにいつでもどこでも情報にリーチできる手軽さは大きなメリットとなるでしょう。アカウントで一元管理すれば、従来は煩雑となっていた複数端末での作業も簡単です。
更新・インストールは不要
パッケージ版のソフトには、インストール・更新といった作業が必要です。しかし、こうした作業のため、業務の手がとまってしまうことも少なくありません。
システムをまるごとクラウドサービスに移行している場合は、利用者側でこうした作業を行う必要がありません。インストール・更新はすべてサーバー管理者側の作業となりますので、利用者は常に業務に集中することができます。
安全にクラウドサービスを利用するために
上述したように多くのメリットがあるクラウドサービスですが、運用上はデータセキュリティへの意識を持つことが大切です。特に金融系、医療系のシステムでは、蓄積されているデータを第三者による閲覧や改ざんといった脅威から守るため、徹底したセキュリティへの意識が不可欠となります。
クラウドを安全に活用するための方法としては、他要素認証によるログインやデータの暗号化が代表的です。OS、ソフトウェア、アプリケーションの脆弱性を判断し、必要に応じて対策を行うことも忘れてはいけません。また、情報セキュリティ対策に力を入れているクラウドサービス事業者を選ぶことも重要になってきます。
クラウドサービスやクラウドセキュリティに関する十分な知識がない場合、クラウドサービスの導入のハードルは高くなってくるかもしれません。導入後のクラウド運用にセキュリティ面での不安がある場合は、ソフトエイジェンシーにお問い合わせください。MySQLオフィシャルコンサルタントである、弊社では各企業様の展開ビジネスに合わせて、最適なセキュリティ対策を提案させていただくべくコンサルティングを行っております。