自社で情報セキュリティに従事している方は、データベースの保全に十分なセキュリティ対策を施しているでしょうか? 少しでも不安がある場合は、通信の暗号化など、セキュリティ対策に乗り出したほうがいいかもしれません。こちらでは、データベースのセキュリティ対策がマストな理由や、具体的な対策についてお話ししていきます。
データベースサーバーが狙われやすいのは大量のデータが保管されているから
何かしらの情報を扱う企業であれば、もれなくデータを蓄積するためのデータベースを持っています。近年はクラウドを利用して外部ベンダーが提供するシステムにデータベースを移行するケースも増えていますが、依然としてオンプレミスでデータベースを自社に設置している企業も多いでしょう。第三者が真っ先にターゲットにするのは、このデータベースサーバーです。
近年の企業は、IoT(Internet of things)やビッグデータといったコンセプトの普及により、データベースサーバーに膨大な量のデータを抱えています。企業にとってこのデータは有用性が高一方、第三者への流出は絶対に食い止めなければいけないものです。もちろん技術を持った第三者は、入手するメリットの大きいデータベースサーバーの情報を執拗に狙ってきます。
データベースはどのように不正アクセスされてしまうのか
では、実際にどのようなタイプの不正アクセスについて警戒しておけばいいのでしょうか。例として挙げられるのは、以下のような不正アクセスです。
システムの脆弱性を突いたアクセス
いわゆる「ハッカー」としてしられる悪意ある第三者は、システムにあるごくわずかな脆弱性を付き、不正アクセスをしかけてきます。外部からの攻撃に対するセキュリティ対策の中心となるのは、こうしたシステムの脆弱性を改善していく取り組みです。
権限を持った内部の人間によるアクセス
近年、大きな問題となっているのは、権限を持った内部の人間がデータにアクセスし、それを不正に利用するケースです。データにアクセスする権限を持った人間は、誰でも不正アクセスの犯人になりうるということです。
パスワード辞書攻撃・不正取得によるアクセス
管理システムのパスワードを辞書攻撃などで不正に入手し、ログインする例があります。少し古典的な方法ではありますが、まだまだ警戒は必要です。
データベースを守るためにはどんなセキュリティ対策が必要か
極めて重要、かつ膨大な情報が蓄積されているデータベースを守るためには、一つの対策を行うだけでは十分でありません。データベース保守のために行うべき対策を、4つの面からご紹介します。
物理面での対策
まずは、物理面でのセキュリティ対策を十分にする必要があります。データベースが保管されている室内は、厳重にロックされていなければ行けません。入室権限も、ごく限られた管理者にのみ与えるのが基本です。
技術面での対策
暗号化、アクセス制御といった技術的な対策で、外部からの攻撃に備える必要があります。また、内部・外部の不振なアクセスを見つけるため、ログの監査も徹底しなければなりません。
組織面での対策
内部の人間による不正アクセスをなくためには、組織全体での取り組みも重要です。権限の範囲や、データのアクセス許可などと、曖昧にしてはいけません。またあらゆる可能性を考えれば、全ての社員のコンプライアンス意識を醸造することも大切です。
いかがでしょう。データベースの情報に不正アクセスされるリスクが、おわかりいただけたかと思います。今回ご紹介した内容を鑑み、自社のセキュリティ対策が十分ではないと感じたなら、なるべく早く対策に乗り出してください。