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コラム

オフィス内、学校

2019年02月22日
オフィス内、学校

エアコンにリモコンが不要な時代がくるかもしれません。いまやオフィスやキャンパスの照明や空調にはIoTが利用されつつあります。現在はすでに実証実験の段階を過ぎ、実用化の波がおきています。各種の例をあげて、オフィス・学校でのIoT活用を紹介いたします。

会議室や教室の利用状況

NTTドコモは日本テレビと共に、会議室利用のIoT化について2018年に実証実験を行いました。NTTドコモによると「Linking」というIoTプラットフォームを活用したものとのことです。「Linking」を使って、会議室の利用状況を可視化し、利用方法に無駄がないか分析することができます。

この実証実験では既に大きな成果がみられ、空予約している時間が約15パーセント軽減できたといいます。また、長時間の会議室予約は時間消化率が低くなっていることもデータより判明しました。このようにIoTの活用は、正確なデータをもって利用状況を分析、利用方法を改善することで生産効率を上げることに寄与できることがわかります。

「Linking」はオフィスでの活用だけでなく、キャンパスなどでも有効に活用できるとも考えられます。すでに学校教材の有効利用を実現できるIoT活用のシステムとしてはチエル株式会社が販売しているパソコン教室インフォメーションシステム「ClassView」があります。空いているパソコンや教室をあらゆるデバイスで監視し、管理することができます。このシステムによって教職員が教室の状況を的確に把握できるようになり、利便性も大きく向上しています。

照明、冷暖房の調整

多くの企業ではコスト軽減や経費削減にしのぎを削っていますが、空調や照明などの電気代もオフィス運営では見逃せない費用です。いまIoTを活用したオフィス運用が見直され、スマートオフィスが提唱されています。

例えば内田洋行が提唱している「UCHIDA IoT Model」では、オフィスや工場などのエネルギーコストのコントロールだけでなく、安全性や効率性まで見据えたワークプレイスの新しい運用方法を実現しています。

各種のセンサーをワークプレイスの要所に配置し、無線ネットワークで情報を収集、サーバで一括管理できます。フロア内で人がいなければ照明や空調を低レベルに抑え、逆に人のいる場所では最適な温度や湿度、照明を調整することができます。

人による感覚ではなく、数値に基づいた正確なデータを分析することで実現しているスマートオフィス、スマートワークプレイスの在り方が実現しています。

セキュリティー(生体認証、監視カメラ)

「UCHIDA IoT Model」では、さらに遠隔地の監視も行えます。これはセキュリティー上極めて大切なことですが、カメラを使って防犯対策を行い、入退室管理、侵入検知などもIoTを利用し、オフィスをネットワークとして安全対策を行っています。

入退室に関しては顔認証・指紋認証などの生体認証も身近になってきました。最近のパソコンやスマートフォンでも顔や指紋で認証するようになってきていますし、オフィスのセキュリティーでも同様です。NECではオフィスを越えて、公共施設やインフラなど多数の人間が集まる場所でのセキュリティー対策として、顔認証システムを提供しています。その技術的レベルは世界トップクラスといわれています。

日立でもオフィスを対象にしたトータルセキュリティソリューションを展開しています。監視カメラはいまや多くの場所で目にしますが、意外とインターネットを介しているため、セキュリティー的に脆弱なまま使用している例もあります。そこで日立ではカメラへのハッキングを阻止する対策に乗り出しています。また、人間の身体的な特性を生かし、静脈や虹彩を生体認証として利用しているセキュリティーシステムを実現しています。

まとめ

このようにIoTの活用は続々と日常生活の在り方を静かに変えているといえます。かつて精度の悪かった指紋認証も身近なスマホで利用できているのが現実です。オフィスやキャンパスなど、セキュリティー上も安全性が必要なプレイスでは、より高い対策が必要です。IoTはそのような新しい社会基盤として着実に発展していっているといえます。

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