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コラム

IoT導入のステップは3つ

2020年01月27日
IoT導入のステップは3つ

「あらゆるモノがインターネットに繋がる」というIoTは、製造業に限らず多くの企業やビジネスに関わる人にとってプライオリティの高いキーワードのひとつです。とは言え、他社に後れを取らないようにと、勢いで導入しては失敗することもあります。

IoT導入は、既存のビジネスフローとは一線を画す代物であることは間違いありません。それだけに自社への導入には慎重な戦略が必要です。どのようにしてIoT導入を成功させるのか、3つのステップに合わせて見てみましょう。

【Step1】IoT導入の構想策定

IoT導入に限らず、ひとつのプロジェクトを成功させるためには計画が大切です。構想と言っても良いかもしれません。IoT導入の目的と投資するべき範囲を定めるべきです。投資資金は無限ではないので、より効果的に活用することが望まれます。

投資効果を測定し、コストに見合った達成目標つまりKPI(Key Performance Indicator)を設定しましょう。またKPIの設定にあたってはプロジェクトリーダーの選定と、その人物を支えてフォローする体制が必要です。

プロジェクトリーダーはIoT導入の実施責任者として、IoT化の構想と計画の作成を担うことになります。場合によってはトップ自らが責任者になることも考えられます。社内改革を伴うIoT化は、場合において既存の体制に斧をふるうことも必要です。その時に果断を持って実施できる立場の人物が責任者であれば、プロジェクトは成功に近づくでしょう。

【Step2】トライアル・システム導入

次に、Step1によって方向性が明確になった達成目標の具体的な計画が必要です。実施計画の作成にあたっては、対象とすべき範囲と規模、またはレベル、そして導入すべきツールやシステムを明確にすべきです。予算との兼ね合いがあるため、範囲・規模・レベル、またはツールやシステムなどは詳細で現実的なデータを用意しましょう。これらを明確にしないと、机上の空論になってしまう恐れがあります。

IoTに限らず、昨今のデジタルビジネスやネットビジネスでは「スモールスタート」というキーワードが良く使われます。いわゆる「小さく始めて大きく育てる」の意です。IoT導入には既存の体制と相容れない部分があるかもしれません。それは、どこで暗礁に乗り上げるか分からない、明確な地図がないままの航海と比喩できるのではないでしょうか。

それゆえ、スモールスタートが重要になります。トライアルとして実施し、まずはデータの収集と分析を行います。実証実験の繰り返しと言っても良いかもしれません。システム開発における「アジャイル開発」と似た手法になりますが、実証結果を基にKPIで評価を行い、その評価に基づいて次のトライアルを実施します。これらを繰り返すことで、机上の空論に陥らないIoT導入が実施されます。

【Step3】運用

Step2を通して繰り返し実施された成果こそ、本格的に運用していくための基礎情報となります。実証実験の成果は数値化され、誰にでも直観的に理解できる「見える化」にされます。また情報量が多ければ、ビッグデータ解析として活用することも可能です。

この後の本格運用が開始されても、Step2のようなPDCA(計画・実行・評価・改善)の繰り返しは必要です。定量的なモニタリングの連続が精度の高いデータ収集を実現し、効果の評価が次の改善を促します。このように緩むことなくPDCAをループすることで、IoTの運用と成果が定着していくのです。

業務改善やビジネスを飛躍させるようなサービス開発にIoTは強力なツールとなることでしょう。ぜひ検討をしてみてはいかがでしょうか。

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