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コラム

IoT導入におけるセキュリティーの課題

2020年06月19日
IoT導入におけるセキュリティーの課題

IoTの浸透は社会全体に広がっています。工場や製造現場だけでなく、消費者向けとしても広く活用されています。以前からよく言われていた「ネットワーク家電」などはその代表格ではないでしょうか。

しかし、一方でIoTの広がりが進むほど深刻な問題も増えています。そのひとつがセキュリティーの問題です。現在はパソコンのみならず、身近なスマートフォンですらウィルス感染や乗っ取りの脅威に晒されている時代となっています。

IoTの進化にも同様のセキュリティー上の課題があります。その対策とはどのようなものでしょうか。事例を挙げてみていきましょう。

さまざまな場面で活用されるIoT

IoTと名乗っていなくとも、実は身の回りに多くのIoT技術を駆使したモノが溢れています。さまざまな場面や場所で活用されているIoT関連の事例を挙げてみます。

インターネットなどに接続されたテレビや冷蔵庫、AV機器、照明などは既に多くの家庭で利用されています。外出先からでも自宅にある食材の量・賞味期限が確認できる冷蔵庫や、ネットから最適な調理方法をダウンロードして調理するオーブンレンジなど、我々の生活を一変させた家電もIoT技術によって構築されているのです。

多くの年代に支持されているIoT商品としてはヘルスケア機器を挙げるべきでしょう。スマートフォンやスマートウォッチ、ウェアラブルは歩行数や心拍数、血圧などのバイタル情報をリアルタイムで取得します。クラウドとの連携で長期短期の体調データが蓄積され、分析することが可能です。医師との情報共有により、的確な医療の反映に繋がります。

その他にはスマートハウスやスマートシティも見逃せません。ネットワーク家電だけでなく、家全体を管理できるスマートハウスの構想は各ハウスメーカーや家電メーカーも提示しています。そして街全体をネットワーク化するスマートシティ構想も関東圏を筆頭に北海道、関西、九州、四国と全国の地方で実証実験が進んでいるのです。

IoT機器への不正アクセスを防ぐ

このように多くの場面や場所でIoTは導入され、便利なツールとして利用されています。もちろん工場や製造現場でも多用されています。

IoTはその基本がネットワークを利用したシステムなので、安易なシステム構成になっている場合、サイバー攻撃に晒される恐れがあります。工場がサイバー攻撃されてしまうと、生産は止まり、生産品も品質上から販売できないことになりかねません。

その損害はIoTやデジタル化になる以前の生産現場の比ではありません。例えば、世界に生産拠点を持つ大手メーカーがひとたびサイバー攻撃を受けてしまうと、その損害は世界的な規模になってしまいます。

実はIoTの成立初期においてはインターネットとは別なOSやプロトコルを使ってきた歴史があり、そのためインターネットやオフィスネットワークと同様のセキュリティーリスクは少ないと思われてきました。

しかしIoTの発展と利用拡大から通信プロトコルもオフィスネットワークとの連動から、TCP/IPというインターネットでも使う一般的なものが多用され始めています。IoTの利便性が高まるにつれて、不正アクセスなどのセキュリティーリスクが高まっています。これは世界的な課題となっているのです。

不正アクセスを防ぐためにはどのような対策が必要でしょうか。サプライチェーンも含めて全体的なセキュリティー設計を構築することが求められます。工場や製造施設でのセキュリティー対応は、オフィスネットワークの管理とは別物であり、専門のコンサルタントによる調査と実施が不可欠です。

まとめ

工場においてのIoT導入では、オフィス系で培ってきたセキュリティー対策が役に立たないケースがあります。今後はますます製造現場でのデジタル化は進んでいきますが、IoTに特化したセキュリティー対策を実施していく必要があります。

工場では稼働を止めないことが大切であり、かつ安全を確保する必要があります。このようなソリューションに対しては専門分野のコンサルタントや技術者にフォローしてもらうことが大切です。

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